シャントについてのご質問
Q:これまで他の医療機関で手術を受けていましたが、その場合でも受診できますか?
A:もちろん可能です。
その場合、透析担当の先生にお話をして頂き、これまでの経過を記した紹介状をご持参の上で受診して下さい。
Q:シャントがあると、重い荷物を持ってはいけませんか?
A:無理をせずに持てる程度の重さであれば問題ありません。
最も注意すべきことはシャント血管の圧迫で、シャントのある腕で血圧測定や腕枕をしたり、バッグをかけたりしてシャント血流を妨げないことが重要です。
Q:日常のシャント管理について教えて下さい。
A:日常生活の中では、シャント側の手をたたいたりぶつけたりしない、シャント側で血圧を測らない、大きな荷物を持たない、重い荷物をシャント側の腕にかけない、腕時計やきついサポーターをシャント側の腕にしない、また、シャントトラブルには出血や閉塞、感染などのリスクがありますので、シャントを清潔に保つことが重要です。
Q:シャントはどのくらいもちますか?
A:これは一概に言えず、すぐに閉塞してしまう方から20年以上使用できる方まで様々です。
もちろん日頃のシャント管理が大切ですが、管理をしっかり行っていても閉塞することがあり、特に糖尿病の方や動脈硬化のある方は、血管がつまりやすいので要注意です。毎日、シャント音とスリル(ザーザーと響くような拍動)を確認し、少しでも異常を感じたら、当院へご相談下さい。
下肢静脈瘤についてのご質問
Q:下肢静脈瘤は、治療しても再発することはありますか?
A:下肢静脈瘤は、適切な治療によって完治できる疾患ですが、体内には静脈がたくさんありますので、別の静脈で静脈瘤が起きる、即ち「再発」する可能性もあります。
そのため、仕事柄やむを得ず立ち仕事の多い方であれば、時々足首を動かしたり、意識的に足踏みや膝の屈伸運動をするなど、日頃から足の血行を良くするように努めることをお勧めします。
当院では、日常生活におけるケア・予防などについても積極的なアドバイスを行っておりますので、どうぞお気軽にご相談下さい。
Q:マッサージなどで血行をよくすれば治りますか?
A:マッサージをした直後は確かに静脈瘤が少し目立たなくなることがありますが、治るということはありません。
また、テレビ番組等でよく紹介される、血液がサラサラになるといわれる食べ物を多く摂る方もおられるようですが、これは動脈に作用するもので、下肢静脈瘤に対しての効果は期待できません。
Q:下肢静脈瘤によって足を切断したり、命にかかわることはありますか?
A:ひどい症状の方の中には、そのような心配をされる方もおられますが、基本的にはありません。
ただし、極めて稀な例ですが下肢静脈瘤は肺動脈塞栓症を合併することがあり、血栓が大きいと突然意識を失ったり、呼吸困難を起こし生死にかかわることがございます。しかし、繰り返しになりますがたいへん稀なケースです。
Q:下肢静脈瘤をそのまま放置しているとどうなりますか?
A:下肢静脈瘤は悪性の病気ではなく、全ての下肢静脈瘤を治療しなければならないということではなく、色素沈着や潰瘍などの合併症がなく、症状もなければ治療を受けずに暫く様子をみてもかまいません。
しかし、適切な治療を受けずに下肢静脈瘤が完治することはなく、加齢によって発症頻度が高くなり、悪化していくことは確かです。
下肢静脈瘤は、専門医の治療により完治可能な疾患ですので、気になる症状がおありの際は、ぜひお早めに当院へご相談下さい。
Q:下肢静脈瘤は女性がかかりやすいと聞きましたが?
A:女性の方がかかりやすいと思われている方もおられるようですが、実際の男女比は4対6くらいで、女性の方がやや多いという程度です
男性はかかりにくいと思われがちな要因としては、女性ホルモンの減少による悪化がないので症状が急に進行せず、自覚症状に乏しいということだと思われます。
Q:立ち仕事をしていると下肢静脈瘤を発症しやすいと聞きましたが?
A:下肢静脈瘤は遺伝によるものが多いので、立ち仕事をしていると発症しやすいとは言えません。
そのように言われるのは、仕事柄「動かない」「歩かない」状況が続くことで症状が進行し、下肢静脈瘤であることを自覚しやすいからだと思われます。